エラーコインとは、造幣局が貨幣を製造する工程上でなんらかのエラーが発生した結果生まれる不良品のことを指します。誰かがイタズラで削ったりしたものはエラーコインには当たらず、そのような行為は通貨変造罪という罪に当たります。エラーコインは大きく分けて7つの種類があります。以下紹介します。
①穴なしコイン。5円玉や50円玉のように穴の空いたコインの穴の部分がふさがっているものです。
②穴ズレ。これも穴が空いている5円玉や50円玉の穴がずれて製造されてしまったコインです。基本的にズレ幅が大きいほど価値があります。
③傾打ずれ。表面の模様に対して裏面の模様が正常な位置になく、斜めに傾いているものを指します。
④刻印ずれ。硬貨や紙幣の模様がずれてプレスされてしまったもの。ズレ幅が大きいほど価値があります。昭和初期のものに多くみられます。
⑤影打ち。製造時に一度プレスした硬貨の上に別の硬貨が重なって刻印され、両面が同じ模様になってしまったもの。10円玉などにみられます。
⑥裏写り。裏の模様と表の模様が重なって刻印されているものです。10円の刻印の上に平等院が重なるように刻印されていたりします。
⑦ヘゲエラー。硬貨にめくれがあったり、とけた金属の塊がくっついていたりする不良品の硬貨です。見た目があまり良くないために、コレクター人気は低いです。
7種類の中で最も人気高いものが穴なしコイン。穴なしコインは、穴がふさがっているぶんだけ重量がふえますが、重いものは選別段階ではじきだされやすいために最も流通しにくいです。また、エラーコインは年代が新しい物ほど価値があります。古いものほど造幣技術が未熟だったために多く存在するのですが、近年になってからは技術の精度が高まっているために希少になってくるからです。
▶左穴ずれ50円。右穴なし50円。
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