この兜をかぶった女神アテナとフクロウは、教科書に出てくるほどの有名どころ、古代ギリシャを代表するコインでコレクター以外にも歴史家・アンティーク収集家にとって非常に魅力的なコインです。
今日でもコインの名品のひとつに挙げられるだけの気品を有しています。これについては10種類以上のバラエティがあり、さらに同じテトラドラクマ貨でも、同時代にかかわらず0.77gも量目に相違があるものが見られます。アテナとは、ギリシャ神話の女神であり、知恵や芸術、戦いを司るとされています。そしてフクロウは、そのアテナの使いであり、森の賢者、学問の神と呼ばれ「知恵の象徴」とされています。コインを見ると、周囲に厚みができていることがわかります。当時のコインは丸く平らな銀を刻印と刻印の間において、ハンマーでたたく方法で作っていました。刻印の大きさに対して、銀の量が十分に多かったためか、刻印からはみ出た銀が盛り上がっています。
ちなみにこのテトラとは4を表すギリシア語であり、これはギリシアコインのもっとも一般的な銀貨の額面でした。
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